2014年9月6日土曜日

欲望という名の地下鉄

「欲しいものがない」というのは、一体どういう状態なのか。
何かを切実に「欲しい」と感じることができなくなってしまうとしたら。
これはなかなか怖い。
映画『メゾン・ド・ヒミコ』では、欲望を持つことができなくなってしまう辛さ、欲望そのものが欲しいという本末転倒について語られてて、これはとてもよかった。
 
おれたちは普段、あの洋服が欲しいとか、このライブに行きたいとか、どの車に乗りたいとか、好きな女の子のおっぱいを気が済むまで触りたいとか、そういったありきたりな欲望を持つことでこの日常をかろうじて過ごしている。
ところが欲望というのは、みんなにも経験があるとは思うけど結構簡単に弱る。
なんか別にいいやってなってしまうことがある。
よく考えたらそんなに欲しくねえわと感じることが出てくる。

欲望が薄れるというのは、死に近付いていくということだ。
何かが欲しいとぎらぎらしてる間は、人は死なない。
もし本当に何もいらなくなったら、欲しいものや欲望を感じる相手がいなくなったら、生きる目的も希望もなくなる。
欲望がなくなってしまった自分に気が付くというのは結構つらい。
 
まだ一度も女の子のおっぱいを触ったことがなかった時、おれは本当に、物凄くおっぱいが触ってみたかった。
どんな感じなんだろう。
もしおれにおっぱいを触らせてくれる女の子がいたなら、親の葬式だろうとばっくれるだろうと本気で考えたものだった。
じりじりと焼けるような欲望がそこにはあった。
あれはなかなか凄いものだったと自分でも思う。
勿論、今も相変わらずおっぱいを触りたい気持ちはあるけど、大人になっておっぱいを触った感触というものを学んでしまったおれは、やはり親の葬式を優先する人間になってしまった(当然だけど)。
もう絶対にあのじりじりは戻ってこない。
 
畜生、戻ってこないのか。
悔しいなあ。
 
あなたの欲望をじりじり焦がすROCK OVERは9/20、松江NAKED SPACEにて22時スタート。
おっぱいはありませんが、足を向けてほしいと思います。
 
 

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