2014年9月13日土曜日

パンを焼きながら待ち焦がれている

ROCK OVER Vol.7の特典CDのことについて書こうと思っていたらYOHEYBOYSに先を越されてしまったYOKです。

そう、次回のテーマは「ニューカマー」。
new comer。新しく来た人。
ところで「ニューカマー」の本来の意味は、「1980年代以降に日本に長期滞在する外国人」のことを指すって知ってた?
おれはさっき知った。
まあ、ここでは一般的に使われているであろう「新参者」の意味ということで勘弁してほしい。

YOHEYBOYSも書いていたけど、ROCK OVERセレクトCDでの「ニューカマー」は、単なる新人だけではなくて、自分の中でのニューカマーも含まれる……らしい。
だからデビュー10年目のアーティストとか入っているかもしれない。
そこのところよろしくお願いします。
ちなみに、おれはまさに「新人」にこだわってセレクトしました。
せっかくなのでね。

おれは良質な新人アーティストを探すのが好きだ。
特に洋楽。
今33歳だけど、頑張って最新洋楽を追っかけています。
結構しんどい。
しんどいけど続けていられるのは、やはりそこに感動があるから。
リアルタイムで追いたいし、時代の空気に合わせて(時にはぶっ壊して)音を鳴らす新人の瑞々しさは素晴らしい。
まあ、中にはリバティーンズの1stみたいに、新人のくせに何があったんだと問い詰めたいほどのやさぐれ感を醸し出しているバンドもいるけど。
そういった出会いが好きだ。
 
今はインターネットという便利なものがあるから発掘しやすくなったと思う。
数多くのレビューサイト、メディア、ブログ、SNS、そしてYouTube……カバーしておけば放っておいても情報が洪水みたいに流れ込んでくる。
情報が多すぎて「何を選ぶか/取るか」ではなくて「何を選ばないか/捨てるか」ができない人が最近増えたなあと思うけど、そのことについては長くなるのでまた機会があれば。

おれが若い頃は今みたいにネットが普及していなかったから、自分から取りにいくしかなかった。
若い子によく訊かれるのが、「どうやって音楽のこと知っていったんですか?」という質問。
おれの場合は、音楽雑誌、ラジオ、CDのライナーノーツ、街のCDショップのおっさんだった。
ロキノンやSnoozerなんかをチェックし、渋谷陽一のワールド・ロック・ナウを聴き、大貫憲章のライナーノーツを舐めるように読み、音楽館というCDショップのおっさんに毎日のようにお勧めCDやうんちくを聞き、コスモというCDショップで店員に万引き犯と疑われてマークされる程度には新譜を試聴しまくった(※1)。
何もかもが懐かしい……!10代のお話。

そういえば、ミッシェル・ガン・エレファントも一番最初に聴いたのはラジオだった。
デビューシングル“世界の終わり”がラジオから流れてきた時は「なんかやる気ねえボーカルだな」なんて思ったものだけど、だんだん気になって、気付いたら昼飯代握りしめてCDショップに走っていた(売ってなかったけど)。
レディオヘッドも当時『OK Computer』がリリースされて、Snoozerの表紙にでかでかとトム・ヨークのモノクロ顔写真が載っていて、何だかそのクールな雰囲気が気になって(紙が上質なのも重要だった)買って読んでみたら、タナソウのあの病的ともいえるレディオヘッドへの賛辞(狂気?)の記事にみるみる毒され、むずむず気になってアルバムを買ってみたけど、高校生だったおれには「何だか凄いんだろうけど、よくわかんねえなあ」などといまいち理解できなくて、しかしある日自転車を漕ぎながら聴いていたら「……おお!?な、なんか、すげええええええ!!」となったりと、色々な思い出がある。
でもOK Computerの頃はもう新人じゃないね、レディオヘッド。まあいい。

こんな風に、ニューカマーには感動がある。
ROCK OVERではみんなが知っているあの曲やあの曲も流れるけど、みんなが知らない、だけど物凄くかっこいいあんな曲やこんな曲が流れるはず。
おれはROCK OVERで自分の人生に影響を与えたと言っても過言ではないバンドに出会うことができた。
ROCK OVERがなかったら、今でもそのバンドを知らずに生きていたかもしれない。
 
気になる曲があったら、是非DJ中でもブースまで訊きに来てもらっても構いません。
反応があるとDJは嬉しいものです。きっと。

それでは最後に、セレクトCDに入れるか最後まで悩んだけど結局外してしまった、だけどお勧めのこのバンドの曲を。
 
 
(※1)CDの売れない時代。今は、音楽館もコスモも閉店してしまった。青春を捧げた場所がなくなってしまうのはとても悲しい。だが、それに引導を渡したひとりは紛れもなくおれなのだ。大人になったある日、音楽館のおっさんが100均のレジ打ちをしているところを見かけた時は、言いようのない淋しさに胸が苦しくなった。キープオンロッキン!
 
 

0 件のコメント:

コメントを投稿